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俺のだって言っていいですか。

「付き合ってるヤツならいますよ」 遥さんの言葉に全員が立ち上がった。 俺も含めて。 「え!?」 「いつの間に?」 「どんな人なんですか?あ、下のコンビニのあの子?」 響子さんに泰生さん、真由ちゃんまでも遥さんに詰め寄っている。 それを遠目に見ながら俺は混乱していた。 まさか、まさか、俺二股かけられてた? 目の前が真っ暗になりずぶずぶと足が床に沈んでいくような感覚に陥った俺の後ろ頭をスパーンと軽快な音を立てて叩かれた。 「何他人事みたいな顔してんだよ」 「遥さん……」 「もう話していいだろ?ここの人らには黙ってたくない」 「え、え?話すって、」 「だから、お前と付き合ってるって」 何をそんなに驚いてんだと言わんばかりに首を傾げる遥さんに俺はさらに驚く。 「け、けど、もし別れちゃったりした時気まずいでしょ」 「お前見た目と違ってネガティブだよな」 「遥さんが能天気なんですよ」 「俺を手放す気あんの?」 「ないです!!」 食い気味にそう言うと遥さんは嬉しそうに笑って俺の頭を撫でた。 「じゃあ話すぞ」 遥さんが背中を向け、漸くくっつくようにしてこっちを伺っている三人が目に入った。 「付き合ってるのはこいつです」 一瞬の沈黙の後耳を劈くようなきゃーっと甲高い悲鳴が響いた。

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