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※俺ともっと触れあってくれませんか。
何かに縋りたい。
何かを掴みたい。
腰が浮くような快感の中で彷徨わせた手を侑司の手が掴み、指を絡ませ握った。
「あっ、出る、侑司、」
吐き出す快感と排出感に震える。
思いの外強く握ってしまっていた侑司の手を、それでも離したくないとぼんやり眺めていると濡れた音と共に侑司の口内から出された。
と、同時に侑司の喉が大きく上下するのが見えた。
「えっ、バカッ、飲むなよ!」
「吐き出すのとかもったいないでしょ」
「飲むものじゃないだろっ」
「濃かったです、出してなかったんですか」
「…言うなよ、そういうこと」
顔が赤らむのがわかる。
話しを反らしたくて視線まで反らすと、未だ勃起したままの侑司のブツが視界に飛び込んでくる。
「お前は?それ、どうすんの」
「手、貸してもらっていいですか」
「舐めなくていいの」
「なっ!?」
あんぐりと口を開けた侑司にまた噴き出す。
「お前、本当可愛いなぁ」
「笑いすぎですよ、それにからかいすぎです」
眉間に皺を寄せたまま侑司が俺の肩を押しシーツの上に横たわらせる。
腰あたりを跨いだ侑司が俺の手を取り手のひらの上にブツを乗せた。
「え」
「扱くの手伝ってください」
自分の手のひらに唾液を垂らしソレに塗りつけると俺の手ごと握り締めて腰をるゆると動かし始めた。
キスとはまた違う滑るような塗れた音と侑司の荒々しい吐息、
目線を下げると開いた鈴口から垂れる透明な液体が見える。
握る手の力に緩急をつけると侑司が低く呻いた。
「遥さん、遥さん……」
胸が詰まるほど切ない声で侑司が俺を呼ぶ。
「遥さん、好きです、遥さん…」
「俺も…」
好きだと言う前に侑司の唇にそれは塞がれ行き場を失った言葉は喉の奥に唾液と共に飲み込んだ。
「ん、出ます……っ」
ぶるっと大きく身震いした侑司から見慣れた白濁の液が吐き出される。
勢いよく吐き出された液体は俺の顎にまで飛び、胸や腹に飛び散った。
大きく上下する肩で息を吐く侑司が俺を見下ろし、ゆっくりとその目が驚きの表情に変わった。
「うわっ、すいません!」
慌てて枕元のティッシュの箱を取る侑司に笑って身体を起こした。
「いいよ、嫌じゃないから」
顎のを拭いていた侑司がカチリと動きを止めた。
腹に飛んだのを指で掬い舌を出し舐めて見せる。
「不味いけど吐くほどではねーな。お前のだからかな」
液体の残る指を吸うと俺の腕が急に引っ張られた。
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