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※俺は…下手ですか。

「お前こそ、引いてない?」 遥さんがまたちらっと俺を見る。 「何に、ですか」 まるで思い当たらず聞き返す。 「俺、…………やらしくない?」 下を向いてしまった遥さんのつむじをたっぷりと見つめてしまった。 今、何て言った? やらしくないか、って聞いた? 「な、なんでそんなこと」 「あのな、お前が手出してこない間にそういう動画やらネット情報やら見まくったんだよ俺」 酔っ払った時に言ってたな。 うん、と頷く。 「あのさ、お前がすげー、あの、上手いの?どれくらいヤッたの?」 「え?」 過去のことを聞かれている。 どう話しが繋がるのかまるで読めず答えられない。 「俺、俺さ、」 「………はい」 「めっちゃ気持ち良かったんだよ…」 耳だけじゃなく、頬まで赤く染めた遥さんが聴き逃しそうなほど小さい声を発した。 「気持ち、良かった…………?」 うん、と小さく頷く遥さん。 「初めてなのに全然痛くないし、それどころかすげー気持ち良いし、一回じゃ全然足りなくて、でも元気なのにお前一回でやめちゃうし、初めてなのにこんな感じて淫乱な俺に幻滅したのかと思って、こんな上手いってことはこれまでどんだけ数こなしてきてんだとか、何人抱いてきたんだとか考えたらおかしくなってきて」 「ちょちょちょっと待って!待ってください!」 せきを切ったように話しだした遥さんを慌てて止める。 俺を見てくしゃと泣きそうに顔を歪めた。 そんな顔すら可愛くてたまらない。 「遥さん、こっち来てください」 ちらっと俺を見てから遥さんが腰を上げる。 正座をしていた脚を崩すと、俺の脚の間に座り、俺の腕を腹に巻きつけた。 あまりの可愛さにぎゅうと抱き締め襟足に顔を付けついでにそこにキスをした。 「俺そんなに数こなしてないし、付き合った人数もそんな多くないです。 それに、遥さんのこと淫乱とか思ってないですよ」 「………うん」 「俺こそ夢中になりすぎて気付かないうちに何かやらかしたかと思って心配でした」 「ごめん……」 「でも、良かった。痛くなかったんですよね?」 腹に回した手で脇腹をそっと撫でる。 ぴくりと身じろぎをした遥さんの項に唇をつけた。 「…痛くなかった、気持ち良かった」 「じゃあ、また抱いてもいいですか?」 「あ、あんな、みんな声とか出るの?出すの?」 「ん、まぁ、それは人それぞれです、動画見たんでしょ?」 「、うん……」 「あの時の遥さん、もうものすごい可愛くてエッチで俺たまんなかったです。思い出しただけで、………わかります?」 遥さんの腰をぐっと引き寄せると遥さんがビクッと身体を揺らした。

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