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※俺は…下手ですか。

トラックの通り過ぎるエンジンと荷台の音で目が覚めた。 ガタゴトと遠くなっていく音を聞きながら目を擦る。 外が明るい。 携帯で時間を確認するともう昼前だった。 隣で眠る遥さんの髪に指を通す。 さらさらと落ちる髪を何度も梳くように触る。 あどけない寝顔からは想像も出来ない程昨夜の遥さんは妖艶だった。 何度も俺の名前を呼び、強請り、甘え、喘いだ。 声を堪えようとする遥さんを啼かせたくて深く突き激しく腰を振った。 「あっ、やぁ、だって、ゆ、じっ」 「ん?何が嫌?」 後ろから細い腰を掴み犯すような体位に否が応でも欲情する。 遥さんのいい所を探すように腰を振る俺の腕を遥さんが頭を振りながら掴む。 「顔、見えないの、やだっ」 潤んだ目で懇願され、一回りソレが膨らんだ気がした。 「バックで上手にイケたら正常位でもう一回イキましょ」 「え、まだ、すんの?」 「我慢しなくていいんですよね?俺がどれだけ我慢してたか知らないでしょ」 「ちょ、俺もう出ない…」 「出なくてもイケます、あと一回だけ……」 最奥まで押し込んだのを揺らすと遥さんの背中が色っぽく撓った。 「ん、いいよ、して……」 「遥さん」 何度抱いても絞り取るように締まる後孔の縁を指でなぞると一層引き千切るかのごとく締められる。 もう緩くしか勃ちあがらなくなった遥さんのを握ると遥さんの声がさらに甘くなった。 肌をぶつける音を響かせ腰を打ち付ける。 撓る背中を汗が流れる。 仰け反る項から背中をさっき流れた汗が戻るのを見ながら何度目かの滑る液体をゴムに吐き出した。 遥さんの中からゆっくりと出て、ゴムを始末して遥さんに呼び掛けた時には遥さんの意識は落ちていた。 身体を拭き、下着を穿かせると後ろから抱き締め俺も幸せな眠りに落ちた。 昨夜もこの上なく幸せだったが、警戒心など微塵もなく眠る寝顔を見られる今も幸せだ。 長い睫毛が震えた。 ピクピクと瞼が動く。 浅い瞬きを何度か繰り返した後、遥さんの目が開き、ゆっくりと俺を目に移し、口元を緩ませた。

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