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※俺、食べちゃってもいいですか。
仕事帰り、2人で俺の部屋に帰ってきたら何はともあれスーツを脱ぐ。
仕事が終わったらすぐに着替えたい。
何なら会社で着替えてから帰ってきたっていい、それくらい仕事の終わりと同時にスーツなんか着ていたくない。
同じ空間にいる侑司にもそれを求めてしまうのは少し申し訳ない気もするが、もう慣れたものだ。
2人して寝室でいそいそとスーツを脱いで、部屋着に着替える。
「あれ、遥さん、ぶつけました?赤黒くなってます」
「へ?」
「ここです」
侑司の手が腰骨の下に触れる。
びくりと身体が揺れた。
「あ、まだこれ残ってますね」
下着を少しずらして割れ目の右側につうと指が這わされた。
先週末に侑司がつけたキスマークだろう。
やけに甘美な触れ方に熱のこもったような声。
もしかして誘われているかとも思ったが、侑司は平日は手を出してこない。
キスやハグはもう日常的にしてるが、俺の身体への負担を考えてかそこで留めてくれるのだ。
着替えてから2人でキッチンに立つ。
侑司も俺もそこそこに料理をする。
凝った料理はできない、本当にそこそこ。
ただ炒めるとか煮るとか揚げるとか一工程のみの料理だったが、最近の俺は少し腕を上げてきた。
揚げてからタレを絡めるとか、炒めてから包むとか、一工程からニ工程に進化してきているのだ。
それは一重に侑司が褒め上手だからだと思う。
今日は小さくさいの目に切ったじゃがいも、人参をレンジでチンしてから、
チーズを混ぜた卵でレンチンした野菜を包んだオムレツ、
千切ったレタスの中華スープに焼き海苔と胡麻を散らし、侑司が今朝炊いた五穀米。
「うわー、凄い!遥さん、上手ですね!美味そう」
キラキラした笑顔でこんな風に褒められたら、頑張ってみるかって気にもなる。
釣られるように笑うと笑顔の侑司の顔が近づく。
笑みの形の口に同じ形の唇が重なり、お互い食むようにしてちゅーをした。
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