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俺の思いは急ぎすぎですか。
「おぉー、綺麗になってる…」
まさに❲お昼寝❳から起きてきた遥さんが部屋を見て嬉しそうな声をあげた。
ソファに座っていた俺の頭をよしよしと撫でて額にキスをくれた。
「一人で大変だったろ、ありがとう」
いえ、あなたがいたほうがはかどらないので、とは言えず、笑顔でいいえと返した。
「遥さん、一緒に暮らしませんか」
「え」
軽く昼飯を食べ、コーヒーを入れ、いつもの定位置の俺の脚の間に座っている遥さんに重くならないよう意識しながら言った。
重くなってもいいのだが、俺とは違い遥さんは同棲経験がある。
それを思い出して欲しくはなかった。
「一緒に?」
「はい、ダメですか」
「ダメ、じゃないけど……」
重くとられてしまった。
遥さんはコーヒーの入ったカップを持ったまま飲むこともせず時折ゆらりと揺れる黒い液体を見つめ続ける。
「ちょっと、考えさせて。………いい?」
「もちろんです」
顔色を伺うように振り返った遥さんに笑ってみせると遥さんも口元を緩め、漸くぬるくなったコーヒーを飲んだ。
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