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※俺の身体はおかしいですか。

引っ越し業者にお願いして俺の引っ越しも漸く終わった。 家具と家電が揃えてあったので、必要な物だけの引っ越しだったが、どんな引っ越しでもやはり大変だった。 広いウォークインクローゼットを二分割し、侑司と俺の服を収納していったのだが、 そこから小さな争いが起こった。 ハンガーは前もって兄ちゃんの言う通りにこんなにいるか!?というほど購入してあった。 そのハンガーに片っ端から服をかけていく俺を侑司が止める。 「遥さん、スラックスはズボン用ハンガーにかけないと膝上に変な皺が寄りますよ」 「首が伸びるからTシャツを掛ける時は裾から入れないと」 「スーツはジャケットとスラックスを並べて掛けて」 いちいちやたら煩い。 じゃあ侑司やって、とクローゼットを任せリビングでゴロゴロしてようと思っていた所に待ちに待っていたお掃除ロボットさんが届いた。 よくわからないままにいじっていたらぶぅんと音をたてて動き出す。 リビングをゴミを探すようにウロウロと動き回るお掃除ロボットさんの後ろをついて回った。 「遥さん、まだ飽きませんか?」 「全然飽きない。可愛いな、こいつ」 クローゼットの片付けを終えた侑司がいつの間にかソファに座ってお掃除ロボットさんの後ろをついて回る俺を見ていた。 「遥さん」 呼びかけられ振り向くと同時に抱え上げられ、ソファに連れて行かれ、侑司の膝の上に座らされた。 「いい加減俺にかまってくれないとお掃除ロボットさん破壊しますよ」 「今日さっき来たばっかりなのに!」 「遥さんが俺をかまってくれたらいいんですよ」 そうだった、ヤキモチ焼きだった。 俺は人にヤキモチをやくのに、侑司は物にヤキモチを焼く。 可愛いすぎる。 髪を撫で頬にちゅーをすると侑司が顎を上げた。 ぷちゅと音をたてて可愛いちゅーをする。 鼻を擦り合い額をつける。 嬉しそうに笑う侑司がお掃除ロボットさんより可愛くなってきた。 あーんと口を開けながら侑司の口を覆って舌で唇を擽ると笑い声と共に侑司の舌が俺の舌を舐めた。 「まだ夜じゃないけど……初夜、する?」 「します!」 被せるように答える侑司にぶはっと噴き出した。 「どんだけしたいんだよ」 「あのね、遥さんは気付いてないでしょうけど、引っ越しの準備にばかり気が向いて2週間以上放ったらかしなんです」 「そうだっけ」 「性欲薄すぎませんか」 「俺は……触られないとスイッチ入らないんだよ」 「じゃあ、スイッチ入れていいですか」 「………もう入ってるよ、バカ」 どちらからともなく深く唇を重ねた。

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