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俺の特別はあなただけです。

「遥さん、好きです」 そう言った後また重なる唇。 背中と頬を撫でる優しい手。 ああ、やっぱり手放せない。 手も唇もこの身体も中身も全部俺のものだ。 「侑司、好き、侑司…」 「遥さん、あんまり名前呼ばれると、あの」 侑司の腰がもぞっと動いた。 唇を開いて重ね誘うように舐めると漸く深いちゅーに変わった。 腰を引き寄せられ、全身で抱き着き甘えながら舌を絡め合う。 「好き……侑司、しよ?」 「遥さん…誘惑しないでください」 「するよ、だって欲しいもん」 ぺろりと侑司の唇を舐める。 侑司だって欲しいだろ? 全身が熱くなってるし、息もいつもより荒い。 ほら。 「今日はこのままぎゅーとちゅーだけです。俺の気持ちを遥さんに嫌ってほど伝えます」 大きな手が頬から髪を慰めるように撫でる。 「ヤキモチ焼いてもらえるのも嬉しいですけど、遥さんが辛くなるのは嫌なので」 「ヤキモチ焼いていいの?」 「もちろんですよ。ちょっと拗ねる遥さんもかわいいですし」 にこっと笑う侑司につられて笑う。 「お前は俺に甘すぎる」 「惚れてますから」 またチュと軽いちゅーをされる。 「もういつもの遥さんですね」 「じゃあ、仲良しする?」 「今日はぎゅーとちゅーだけですって。誘惑しないでくださいよ」 困り顔の侑司に思わず笑った。 するなと言われるとしたくなる。 誘うように舌を絡め、腰を擦り付ける。 侑司は唸り悶えながらもその日俺を抱かなかった。 抱かれるよりも好きですと伝えられたようでもやもやとした胸の中はいつの間にかあったかいものに変わっていた。 早起きして旨いご飯を作ってやるよ。 寝ながらも皺を寄せる侑司の眉間にちゅーをして呟いた。

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