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※俺をもっと欲しがって。

背中に侑司の胸が乗るように重なり、項から頬に唇が滑った。 「抜きますね」 卑猥な濡れた音を連れて侑司の性器がゆっくりと出ていく。 身体を支えていた腕に力が入らない。 シーツに顔を付け侑司を振り返る。 侑司が出ていくと腰もシーツにがくんと落ちた。 まだ震える俺の腰を慰めるように撫でてから侑司はゴムの始末をした。 自分の後始末もそこそこに下着だけを掘り出し身に付け頬にキスをしてから侑司が寝室を出て行く。 手にタオルを持った侑司が戻ってくる。 さっきの姿勢のまま動けない俺の身体を背中から優しく拭いてくれる。 暖かいタオルの優しい感触。 俺を見つめる侑司の愛しい表情。 「シーツ変えましょうか」 身体を拭き終わり服を着替えさせた俺の髪を撫でながら侑司が聞く。 「動けない……抱っこ」 はい、と笑ってから侑司は嬉しそうに俺を横抱きに抱っこするとベッド脇の一人がけのソファにゆっくりと降ろした。 シーツを替えると侑司はまた俺を抱き上げベッドに寝かせた。 布団をかけてから額にキスを落とす。 「シーツ、洗濯機に入れてきます。寝てていいですよ」 「待ってる、から早く戻ってきて…」 今度は唇にキスをくれた。 侑司の枕を抱きしめる。 侑司の匂いがする。 うとうとと微睡んでいた俺の身体を後ろから包む腕。 「ゆーじ……ちゃんと…気持ちよかった?…」 「はい、もちろんです」 「おれも…気持ち、よかった…」 「遥さん…」 温かい腕に抱き締められ意識がゆっくりと深く墜ちていく。 「もっと……もっと、たくさん…かわいがって……」 「……夢の中でも俺を悶えさせる気ですね」 あぁ、そうか、夢か。 それなら言ってみてもいいかな。 恥ずかしくて照れくさくて言えてないことを。 侑司、愛してるよ。 好きの最上級って、愛してるで合ってるのかな。 好きよりたくさんが他に思いつかないから……やっぱり愛してる。 愛してる、侑司。

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