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※俺をもっと欲しがって。

いい夢を見た気がする。 すっきりとした目覚めとは違い、若干腰は重たく怠いが、まぁいい。 今日は休みだし。 うーんと伸びをして隣を見ると赤い顔をした侑司が俺を見つめていた。 「おはよ。熱でもあんの?顔赤いけど」 「いや、あの、昨夜、あの」 「何?」 しどろもどろの侑司が珍しく可愛い。 「遥さん、あの、愛してます」 「は!?朝から何言ってんだよ」 思わず起き上がった。 耳が熱い。 好き、にはだいぶ慣れたけど、愛してるは全く慣れてない。 あれ、初めてじゃないか? ニコニコと笑う侑司。 ちょっと赤くなった顔が可愛い。 これは待っている。 俺の言葉を。 手で侑司の目を隠した。 「遥さん?見えないです」 「俺も、愛してるよ」 手を離すと同時に毛布を頭からかけて寝室から逃げだした。 侑司が何か叫んでいるが無視して風呂に入った。 風呂を出たらコーヒーが入れられてるはず。 二人で朝食を作ろう。 今日は休みだ。 緩む頬をそのままにシャワーを浴びた。

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