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好きになったら怖いですか。
恋人がいたらやりたいことがあった。
あーん、と食べさせたり、食べさせてもらったり。
一緒にお風呂に入って洗いっこ。
休みの朝はベッドでイチャイチャ。
ちょっと具合の悪い恋人を看病。
ほとんど遥さんとできた。
最高だ。
俺の遥さんは無敵に可愛く妖艶で綺麗だ。
もう性別を超えた美しさと可愛さが混同している。
できてないのは看病。
でもこればっかりは病気になれとか思う訳にもいかないし、元気ならそれが一番だ。
今日もお掃除ロボットさんの後をついて回るニコニコ顔の遥さんを俺もニコニコと見守るんだ。
仕事から帰りご飯、風呂を終え、録りためた映画でも見ようかとしていた時、遥さんがくしゃみをした。
くしゃみまで可愛い。
おっさんのようなくしゃみをする那奈に聞かせてやりたい。
そう思いながら遥さんを見守っていた俺の前で遥さんがまたくしゃみをする。
立て続けに二回くしゅん、と。
触りますね、と断ってから首に触れた。
少し熱い気がする。
手を引いて寝室に行きベッドに座らせ体温計を渡す。
大袈裟、と顔を顰めながらも遥さんは抵抗せず体温を測った。
ピピッと測定終了を知らせた体温計を脇から抜き取って見て見ると37.5℃。
微熱だった。
これから上がるかもしれない。
まだ眠くないと言う遥さんをベッドに寝かせ布団を顔のすぐ下まで被せた。
くしゃん。
遥さんがまたくしゃみをする。
「マスクあったっけ。もし風邪なら侑司に移したくない」
「ちょっと出て色々買い物してきます。一人で大丈夫ですか?」
前髪を上げるように撫でて言うと、子供かよと遥さんが笑った。
着替えて財布と鍵、念の為携帯を持ち、寝室のドアに手をかけたところで遥さんに呼ばれた。
「一人で平気だけど、寂しいから早く帰ってきて」
ベッドまで駆け寄り口を覆う手のひらをどけ唇を重ねた。
「んぅ…」
「今煽ったらダメです」
「煽ってない、早く帰って来てって言っただけだろ」
「それが煽ってるんです。それにその顔と声、遥さんそのものが自然と俺を煽るんです」
なんだそれ、と笑った遥さんにもう一度キスをしてから漸く買い物に出かけた。
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