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※俺の溢れる思い。
………ヤバかった。
反応しているコレに気付かれてないだろうか。
服を脱ぎ浴室に入ると熱めのシャワーを出し頭から浴びる。
連日の情事の快楽を思い出して、待てを知らない犬のように勃ち上がったまま収まらないソレを握った。
「はっ……」
遥さんを抱く時のように震えるほどの切なさも下腹が引き攣るほどの快感もない。
ただ吐き出すだけ。
以前は溜まれば当たり前のようにしていた行為がいつから虚しくなったんだろう。
抱くよりも一人で処理する方が楽だと感じていた時すらあったのに。
俺の腕の中で堪えきれない声を漏らし震える遥さんを思い出し動かす手を早める。
俺を呼ぶ声。
快感を逃すように爪を立て俺の腕を掴む。
恥ずかしがり隠す腕をどかし、唇を重ねると待ち望んでいたと言わんばかりに舌が甘えてくる。
熱い内壁が溶かすようにとろとろと濡れ抱き締めるように締め付け絡みつく。
遥さんの好きな入り口から少し入った所をしつこいほど擦りたい。
『ゆ、じ、あっ、イッ…』
最後まで言えずに達した遥さんの腰を掴み腰を打ち付ける。
揺れる濡れた遥さんのを見ながら俺も上壁を抉るように最奥まで入れ込み果てた。
昨夜のラストを思い出し、腰が震えた。
「…………っ!」
手のひらに受けた液体はあっという間にシャワーで流されていった。
遥さんの中で果てる時は満たされた気持ちになれるのに、出すという行為自体は何も変わらないのに、この違いは何だろう。
遥さん、好きです。
あなたを…抱きたいです。
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