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俺は毎日言いたいんです。

風呂に入れられ、全身を洗われ、拭かれ、着替えさせられ、ドライヤーで髪を乾かされる。 俺の世話をニコニコと笑いながら嬉しそうにやる侑司。 俺はもはや呼吸しているだけだ。 「なぁ」 「はい」 後ろから腹に腕を回し俺を抱っこする侑司を振り向く。 「好き?」 「もちろんです!大好きです!」 「ずっと?」 「ずっとです!」 緩んだ口元にちゅーをする。 「俺もずっと好き」 「大好き、にやり直してください…」 眉を下げしゅんとした侑司にふはっと笑いが漏れた。 「ずっと、愛してるよ」 一瞬見開かれた目はとろとろと潤み、ぎゅうっと強く抱き締められた。 「俺もずっとずっと愛してます」 傍から見ればバカな2人に見えるだろう。 それでもいい。 ずっと変わらない。 それがどれほど難しいことか俺は知ってる。 そしてそれを俺がどれほど望んでいるかを侑司は知ってる。 だからいつも言葉にして俺にくれる。 不安にならないように、心配しないように、安心できるように。 自分の気持ちを伝えてくれる。 伝えたいことは口に言葉にして伝えたい。 侑司といるとそう思う。 だから、聞き飽きるほど毎日のように聞いても俺も返すんだ。 ちゃんと想いを込めて。 「侑司、好きだよ」 大切な人が一番可愛い顔で笑ってくれるから。

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