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※俺と乱れてください。
「あと何回欲しいですか、一回?二回?」
遥さんの膝裏に腕を入れ持ち上げるようにしながら腰を突き上げる。
「あっ、あ、んっ」
「遥さん、教えて」
首に遥さんの腕が巻き付く。
甘えるように顔を擦りつけられ耳朶を噛まれた。
「出なく、なるまで欲しい…」
ぶわっと中に入れ込んだモノが膨らんだ。
遥さんを抱き締めたまま押し倒すようにベッドに寝かせ、脚を肩に上げ、息もつけないほど腰を振った。
「あっ、ゆーじ、」
「もっと呼んで、遥さん」
俺のお強請りに遥さんは泣きながら何度も何度も名前を呼び、全身を震わせながら達し、
二回目の俺のも受け止めてくれた。
漸く萎えてずるりと出ていく俺に、遥さんが震えながら一段と甘い声を漏らす。
「やっ、ゆーじ、やだ…」
「ずっと中にはいられないでしょ」
あやすように頬を撫でるとその手に擦り寄る。
「我慢するから、ちゅー…」
「…はい」
汗で張り付いた前髪を撫で上げ、上がった口角のまま口づけた。
いつもいつもこの人に踊らされている。
この時だけは優位に立てる。
俺の与える快感にとろとろになるこの人が、普段は形を潜めている支配欲みたいな物が俺にあるのだと教える。
だけど、結局この時ですら俺はこの人に何一つ叶わない。
そしてそれを少しも嫌だと思わないんだ。
自分でも驚くほど執着し束縛し懇願する。
このままずっと俺だけのものでいて、と。
ぐったりと身体を投げ出した遥さんの左手を持ち上げ光る指輪ごと口づけた。
「遥さん、愛してます」
ん、とだけ答えた遥さんの腕が首に回され引き寄せられる。
「ずっと愛してて…」
照れたような声が耳に熱を灯す。
はい、と返事をした俺を遥さんがぎゅっと強く抱き締めた。
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