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俺たち、頑張ります。

ふと気が付くと車の外の風景は緑に変わっていた。 できる限りくっつけた肩で見えないように俺の後ろに回した手をずっと繋いでいた。 ぼんやりと外を見ている遥さんから感情の乱れは感じない。 ふとあっち、と右手前を見ながら遥さんが声を出す。 以前来た墓参りの時に通った道。 隠して握っていた手を少し離し指を絡めて握り直した。 「また行きましょう」 そう言うと、遥さんは微笑んでうんと頷いた。 握った手が湿った。 薫さんが落ち着いた声でもうすぐ着くよと言ったから。 抱きしめたい。 抱き締めて大丈夫ですと髪を撫でたい。 何があっても俺が側にいます。 触れられないもどかしさに焦れた俺を感じ、遥さんの親指が俺の手を撫でるように動いた。 「帰ったら抱っこして」 遥さんの言葉にはいと返事をして思いを分け合うようにして繋いでいた指をゆっくりと解いた。

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