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○現実に戻る  柔らかい表情で詩を見ている虎治が目の前。  詩はドキッと胸を高鳴らせる。 詩「いやだね。デカいし、うっとうしい」  詩、虎治から顔を背ける。 虎治「えぇ、おっきいのも可愛いよ? ねぇ、タイガ」 タイガ「みぎゃぁ」  そのとおりと、まるで返事をしているかのようにタイガが鳴く。  虎治はタイガを持ち上げて、腕を掴んでちょいちょいと動かす。  詩の頬にタイガの手がプニっとふれて、再び虎治の方へと顔を向ける。 詩「タイガはな」  そう、強めに言い放つ。

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