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虎治「えぇっ、俺だって可愛いよ」
タイガを膝の上に置いて、にゃんと口にしながら、まねき猫のようなポーズをとる。
詩(かわ……)
可愛い、そう思いそうになり、頭を振るい心の声を否定する。
詩「可愛くない」
詩は気持ちを誤魔化すように虎治の後頭部をバシッと音を立てて叩く。
虎治「暴力反対~」
虎治が口元を尖らせる。
詩「うるさい。ほら、飯も食ったし、旅行先を決めるぞ」
虎治「はぁ~い」
詩は食器を重ねて流し台へと運ぶ。
テーブルの上に虎治が旅行ガイドを開いて置いた。
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