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十空間目⑮
格好良いはずなのに、可愛い。まだぶっといペニスが奥深くまで入り込んでいて、本来ならば俺が全てを支配されるような状況だというのに、それなのにわざわざ聞いてくるところとか本当にずるいと思う。神田さんはとことんまで、自分をより良く見せる方法を知っている。それが職業柄そうなのかどうなのかとかは分からないけれど、彼には全く敵わないことだけは分かる。
「……か、かんだ、さん……」
現に俺は彼の声と視線に魅了されて、胸と秘部をキュンキュンとさせてしまっているくらいだ。こんなおねだりの仕方をされたら、『もう疲れたから嫌です』なんて簡単には言えない。何を言うべきか分からず神田さんの端正の顔に見惚れていると、そのままの体勢で喉元をベロリと舐められてしまった。
「……っ、」
わざと赤い舌を見せつけるようにニヤリと笑った神田さんのその表情と仕草のエロさたるや……。こんな格好良い姿を彼を受け入れた状態で至近距離で見せられて耐えられる者なんてこの世に存在しないだろう。もし居るのなら名乗り出てほしいくらいだ。…………いや、やっぱり俺以外がこの姿を見るなんて耐えられないから、やっぱり今のは無しでお願いします。
「…………有希、」
「……っ、え?あ、ん……んん、ちょっと、っ」
「返事は?」
「んん、……んっ、んぅ、あっう」
返事は?なんて訊ねておきながら、ゆさゆさと下から揺さぶってくるものだから性質が悪い。もう答えなんて一つしかないじゃないか。そもそも俺が理性と快楽に打ち勝って駄目だと制すれば、あなたはそれを聞き受けてくれるんですか?って話だよ。ぜってー聞いてくれないくせに。ぜってー無視するくせに。
「あっ、ん、んんっ、続き、ふあぁ、して、っ、くださいっ」
…………まあ、そんなこと言えるほど俺の意思は強くないけどな。
だってこんなの無理だよ。気持ち良すぎて快楽に逆らえるわけがない。入ってはいけない場所まで入り込んで、そんな奥深くを硬くて熱いのでトントンと突かれると、その度に意識が飛んじゃいそうなほど気持ちが良くて堪らない。神田さんの肩を強く掴んで、与えられる刺激に素直にあんあん喘いでいると、神田さんが嬉しそうに笑ったのが分かった。
「……本当に、最高に可愛いよお前は」
「んん、んっ、……あっ、ぅ、可愛くなんて、っぅ、ないしっ、あん、ん」
「可愛くてエロくて、堪らねえよ」
「ふぁああぁぁっ、あっ、あんんっ」
この位置的に舐めやすいのか、神田さんは放ったらかし状態だった俺の乳首を尖らせた舌先で舐めながら腰を動かしてくる。
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