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HAPPY SURPRISE
「皐月、強引に帰ってくんのヤメロ」
「は? 理人くん、俺が寂しくて死んでもいいの?」
「……お前が寂しさで死ぬタマかよ。それより練習終わりに深夜の高速ぶっ飛ばして、とか……俺が心配で死ぬ」
飴と鞭を使い分けている自覚はあるが、今のは本音だ。きっつい練習の後、本当なら少しだって運転させたくない。信用していても、心配なものは心配なのだ。
「理人くん……」
理人の真剣な顔に皐月も真剣に受け止める。それでも嬉しさを隠せないのか口の端がぴくぴくと震えているところをバカわいいと思う位には理人も皐月のことを愛しているのだ。
モテる皐月が自分を選んだ意味がわからなくてうしろ向きになったこともある、根も葉もないスクープだとわかっているのに皐月に当たったこともある。
それでも皐月は理人の手を離さなかった。隣で愛を囁き続け、俺には理人くんだけだと言い続けてくれた。
高校時代のチャラチャラしたところなんて、少しも感じさせなかった。
実際のところ、すれ違ってたという言葉は間違いで理人の戸惑いを皐月はずっと見守ってくれていたのだ。
そんなの……、そんなの諦める方が無理だった。
こんなに愛してくれる人もう一生現れないと思った。
きっと、理人自身もそうだ。いつか別れる日がきたとしても、皐月以上に愛せる人なんて出来る気がしない。
その時決めたのだ、素直になろうと。バスケの邪魔だけは絶対にしないと。
そんな全うな誓いだったはずが、どうしてハメ撮りなんてすることになったんだ。
真面目に勤めて数年。役職だってついてるいっぱしのサラリーマンの頭を以てしても謎は謎のまま、すっかり皐月に抱かれる喜びを知った体は小さな快感すら拾ってびくついている。
「さつき……、な、触ってくれ、んっ、足りな……」
「こりっこりに立ってる乳首のこと? 俺おしり可愛がるのに忙しいから、理人くん自分で弄って?」
小さな画面の中には、裸で膝立ちをしている理人が映っている。ぎりぎり顔が映らない位置にいるのは些細な抵抗だ。ぬちゃぬちゃと皐月の長い指が後ろを掻き回す。俺を傷つけないように多めに出したのローションが腕や太腿を伝ってシーツに吸い込まれていく。ぐちゃぐちゃと、じわりじわりとナカが広げられていく。
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