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○アパート/リビング(夜) 布団の上で膝を抱える晴嵐。 晴嵐「こんな……本当に仙人失格ですよね……」 晴嵐「……あんなに胸が熱くなって、キョウが欲しくなるとは思いませんでした」 恥ずかしいことを平気で口にする晴嵐。 苦笑をしながら、晴嵐の頭を撫でる匡。 匡「晴嵐、あのさ」 匡「会社を辞めて、この町に住んで、この町の人間になる」 晴嵐「え……?」 匡「だから、一緒にいてほしい。仙人でも仙人じゃなくても」 匡「晴嵐っていう、俺の家族として」 晴嵐の手をとると、左手の薬指に口づける。 晴嵐「……今のは?」 匡「今のは、永遠に一緒にいるっていう証」

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