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「そりゃもう、仕事が手につかなくなるくらい、最恐のイカツイ化物です」
「おい、仕事できないの、俺のせいにしようとしてるのか、この新米が!」
そう笑いながら軽く叱ると…
「はは、すみません」
笑いながら逃げるように少し駆けて先に行く…
「なら来週からはしっかり仕事しろよ、原因消えたんだから」
「はーい、がんばりまーす」
くるっと振り返り、また微笑んでいる東洞。
俺に取り憑いていたモノを祓ってからは、近づきやすくなったのか東洞の表情も柔らかくなった。
それだけ大変なモノに取り憑かれていたと思うとゾッとするが…
その化け物が見えていても、臆せず立ち向かってくれた東洞は本当に凄い度胸だと感心する。
成り行きで、東洞についていき、一番端の部屋までたどり着く。
そこには部屋の中だが、岩肌があり、岩から伝い落ちてくる水…
その山の清流かなにかを木風呂に溜めて掛け流しのようになっている場所だった。
「どうするんだ?」
「あ、僕禊するんで、気にしないでください、国近さんは隣に風呂あるんで入ってていいですよ」
「禊…?」
「はい、今日はナカ(胎内)に色々入れたので、今、身体が穢れきっているんで禊で清めないと、しばらく寝込むことになるんですよ…」
「……えっ、これに入るのか!?かなり冷たいぞ…」
流れ落ちる水に触れて驚く…
その水は雪解け水のように冷たい…
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