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第43話
「本来、結界師は霊も見ることが出来て、手刀でも結界を張ることができるんですけど、優志さんは符で力を増強しないと高位結界を張るのは難しいみたいです」
「符…お前は使えないのか?」
「一通りは護身の為に習うので、使えないことはないですが系統が違うので正直苦手です、僕は霊媒専門ですから…」
「霊媒…霊を身体に憑依させるんだよな」
「はい、東洞家は…霊を憑依させて内部から浄化していくのが主ですけど、この間みたいに、手に負えないモノは、身体に封じて弱らせて違う器に封印することもあります。…あとはかなり消耗しますが神霊を降ろして神言を聞いたり力を借りたりも出来ます…それにも色々種類があって…あ、」
話している途中でハッとする東洞。
「ん?」
「…こんな話、引きますよね…僕の得意分野はこれくらいしかないから…つい話過ぎてしまうんです…」
やや罰の悪い表情をしていう。
「何か問題あるのか?」
「こんな話、嬉々としてしていたら、やっぱり気味わるがられます」
「そうか?…知らないジャンルの話で俺は興味あるから面白いよ、俺には気にするな」
東洞が今まで生きてきた中で、そのような場面になったことがあるのだろう。
そう気にしないよう伝えておく。
「ふ、国近さん…やっぱり変わってます」
くすっと笑う東洞。
「いや、だからお前に言われたくないな」
「すみません、ありがとうございます」
「そういえばこの間封印した妖怪はどうしたんだ?」
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