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《非現実的な夜》
無断欠勤した東洞と話をする為、東洞の家に行ったら…
東洞が動物霊に取り憑かれていて、意識がなく、獣のような状態だった。
仕事に来なかった理由を聞く為に行ったが、聞くまでもなく…
理由が分かった…。
驚きはしたが、取り憑かれて苦しんでいる東洞を助けるのが先決と思い、目醒めさせる手伝いをした。
最初は東洞に話が通じず、噛みつかれてしまったが…なんとか目醒めさせることができた。
まあ、身体も大丈夫そうだったから、明日は無理でも明後日は仕事に来れるだろう。
浴室で、改めて肩についた噛み跡を確認してみる。
「はは、見事に噛み痕だな…」
昔、猫に噛まれた記憶はあるが流石に人間に噛まれたのは初めてだ。
「アイツは、本当に大変な人生だな…」
あんな状態、普通、精神科送りだ…。
見えない何かのせいだなんて信じる奴は居ないだろう。
そんな奴を、天河守はずっと見守ってきたのか…
これは、知り合って一ヶ月も経たない俺が出しゃばっていいことじゃない。
アイツたちの関係を崩さないように…仕事は、それなりで…東洞にも無理させないようにしないといけないな…
そう思い直すのだった。
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