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第77話

霊媒師、結界師、そして陰陽師か… いよいよオカルト的な世界に迷い込んでしまっている感じだが… 東洞がいうと何故だか信じられる気になってしまう。 実際、不可思議現象も体験しているわけだし… まあ、未知なる探求ができる楽しみに、事象を素直に受け入れようと思う。 そして日曜日…。 東洞に言われた通り朝、東洞の家に来てみる。 「国近さん、こっちです」 駐車場で手招きする東洞を見つけ近づく… 脇に停めてある車の運転席には天河守優志が乗っていた。 「おはようございます国近さん、来てくださってありがとうございます」 相変わらずニコニコ笑って…嬉しそうだ。 「おはよう、まあ俺にも関係あるしな」 「早く乗れ!」 不機嫌に声をかけて来るのは天河守優志。 「はい、国近さんこっちへ」 後部座席に促され乗り込む。 「天河守、おはよう…今日はよろしくな」 「……何でお前までついてくるんだよ」 「だから、僕が誘ったんです、国近さんに怒らないでください!」 文句を言うお目付役から庇うように言い返す東洞。 「何で一般人を…」 やはり俺が行くこと自体、天河守は納得していない様子。 「国近さんは特別なんです!オーラが!」 「つか、尊、前に乗れ!」 後部座席に続いて乗り込もうとする東洞をすかさず止める天河守。

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