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第91話
「…はい、すみません…とにかく!国近さんのオーラは素晴らしいんです、人間性も間違いなく!だから今のまま変わらずいてくださいね」
すぐ謝り、切り替える東洞。
「まあ、この歳だし今更性格変える方が難しいだろうけどな…」
特殊能力者の給料形態…かなり気になるところだが、話を流して頷く。
「そうですよね!優志さん!心配しなくても国近さんは大丈夫ですよ」
やはり優志に確認をとっている。よほど認めさせたいらしい。
「……」
その後、しばらく機嫌良く話していた東洞だが…そのうち、うとうとして…、俺にもたれ眠りはじめてしまった。
すやすや眠って…
なんだか遊び疲れた子どものような東洞…
そんな様子を見ながら…
天河守優志に話しかけてみる。
「東洞、眠ったようだ…」
「……」
「お前は東洞の世話をいつからしているんだ?」
「お前には関係ないだろ」
やはりツンケンした物言いだが…
「まあ、そうだが…俺はお前とも仲良くやりたいと思っているから、会社での東洞の扱いや色々聞きたいこともあるし」
気にせず、やんわりと話しかける。
「……」
「東洞は仕事に集中できないみたいなんだが、何かいい方法はないか?」
目下の難題について相談してみる。
「……、尊は霊媒能力が高いから…外に出ると、俺が結界をかけていたとしても霊の方から寄ってきてしまうんだ…ナカには入らないとしても常に霊体にまとわれつかれている状態で集中出来るはずがない…」
「…それは難しいよな…」
見えない何かにまとわりつかれる生活…想像も出来ない…
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