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第109話
『……、…尊、殴って悪かったよ、お前が俺の言うとおりにしてれば、こんなことせずに済むんだ…』
泣き出した尊を見て、頭をかき…息をついて慰めはじめる。
『……』
『お前が俺に力を貸してくれるなら、今まで通りお前の事は守ってやる』
『……でも、』
『お前が辞めるっていうなら、もう遊んでやらないし、俺はお前を助けない…それでもいいのか?』
『…ダメ、』
ふるふると首を横に振る。
『じゃ、また俺に力を貸してくれるな』
『……うん』
尊と柚木の関係はいつしか柚木が尊を支配していく関係に変わって行った。
尊の力を使って稼いだ金は、柚木が私利私欲に使い…
柚木は鬼の面と優しい面を使い分けて尊に接し、尊をコントロールしていく。
この時点で、尊の目には、柚木のオーラが澱んでいくのが分かっていたが…止めるすべはなく…
表面上は人柄がいい柚木…
その変化に…
優志は気づくことができなかった…。
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