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第115話

『ホラ、』 そして何食わぬ顔で柚木にタイマーを渡す。 『あぁ、満足した?』 柚木もタイマーを受け取り、軽く聞く。 『おー、つか、あいつ吐きやがったからベッド少し汚れたかも…』 『は?勘弁しろよ、何してたんだ』 顔をしかめる柚木だが… 『ま、ちょっとな、ヤツに掃除させたらいいだろ、じゃな』 『はぁ…』 ため息をついて寝室を確認しにいく。 『尊?』 名前を呼んで部屋に入る柚木… 『ッ…!』 その声にビクッとする尊… 『お前、なんつー格好…』 少し笑いながら尊に近づき… 後ろ手に縛られた腕を解放する柚木。 『ふ…ぅ、ゆずきくん…怖、怖かった…』 ポロポロ涙を流し、震える尊。 『はいはい、もう大丈夫だから…俺が来たからもう大丈夫』 その頭を撫でて、わざとらしく声をかける。 『ふ、うッ、ふぇ…』 恐怖心が未だ抜けず、柚木にすがり泣いてしまう尊… 泣きじゃくる尊を、ゲームをしながら、片手間に子供をあやすようになだめている…。 『くち、気持ち悪い…』 泣きはらし、ようやく落ち着いた尊。 気持ち悪い行為をされ、不快感に言葉が零れる。 『ほら、ズボン履いて、口洗ってこいよ、あと、ここ掃除するタオル持って来いよ』 『うん』     そうして、柚木の言う通りにする尊…汚した場所を自分で掃除する。

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