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第137話

『はいはい、しっかりしてんな、』 金銭のやり取りをする二人。 『あと延長1時間な』 『あいつ、何しても本当に大丈夫だよな?』 そう柚木に再確認する男子。 『まあ、見えない場所ならな…あいつバカだしすぐ忘れるから』 尊の気持ちなど考えもせず、軽く言い返す。 『そうか、オッケーオッケー!じゃ楽しむわ』 『おー』 柚木がいる部屋から出て、風呂場へ… 様子を見ていた二人が話しかける。 『おい、見ろよ、後ろ姿、完璧美女』 シャワーを浴びる尊… 肩あたりまである黒髪…ほっそりとした身体つき… 後ろ姿は、女そのものだ…。 『でもあいつさっきから壁に向かって一人で喋ってるけどな』 『やっぱどっかイカれてんだろ』 『頭弱いしな』 バカにする男子たち。 『まあ、でも惜しいよな、なんで性別オスなんだろ、女ならめちゃくちゃに犯してるぜ』 『犯せばいいだろ、ケツの穴』 そう、けしかける男子。 『いや、それはさ…』 『何してもすぐ忘れるらしいからアイツ』 『ヤる気?』 『さあな、とりあえず、あいつ驚かせてみろよ』 含みを持たせた返事をして、指示する。 『どうやって?』 『大声とか?』 『そんなんでビビるか?』 『ぜってービビるって、バカだし』 男たちは笑いながら、尊を貶し続ける。 『じゃ行くぜ、わーッ!!!』 1人の男子が浴室にいる尊を後ろから脅かそうと動く…     

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