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第147話

『ふざけるなッ何もかも分かってんだよ、てめぇが金の為に尊を利用していたことも、上っ面だけ善人なことも全部…穢れを撒き散らしやがって…腐れ野郎がッ』 優志は尊を庇い、守りきれなかった悔しさや情けなさも加わり、目を潤ませながら、柚木へ怒鳴りつける。 『ゆ、優志さん…』 その優志の様子と迫力に尊も驚く… 『チッ、あー!うぜえうぜえうぜえ!台無しだよ』 『ッ…!?』 『てめぇホントうぜえ…』 急に開き直る柚木… 『柚木…ッ』 『ホント…どこにいても探し当てやがって、結界だ、霊だなんだって、てめぇら本当気持ちわりーんだよ!』 睨み返しながら言い捨てる。 『柚木ッ』 『柚木くん…?』 『穢れる穢れるって云うけど、今の尊見ろよ、ザーメン顔にぶちまけられて、誰より汚ねぇし穢れてるじゃねーか、いい気味だ…大事なもん穢されて…どんな気分だ優志さん…』 『柚木ッ黙れ!!』 『僕…穢れてるの…?』 霊媒師にとって穢れは命にかかわること… 柚木の言葉に…不安そうに呟く尊… 『尊…違う』 すぐさま優志が声をかけるが… 『俺がいなけりゃ尊だって学校なんか行けなかった、俺は当然の報酬を得てるだけだ!何が悪い!!』 さらに身勝手な主張を繰り返す。 『ふざけるな、そんなことで…、それは尊を傷つけていい理由にはならないだろッ』     

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