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第148話

『んだよッ、別にいいだろ!尊は何されたってすぐ忘れるんだッ、じゃねーと何度もついてくるわけねーだろ』 開き直る柚木に… 悔しさを滲ませながら言い返す。 『…ッ忘れてなんか…忘れてなんかいない、尊は…奴らにされたこと、全部話してくれた…何一つ忘れてなんか無いんだよ!!』 痛いこと、苦しいこと、全部我慢して…柚木に会うために… 全部隠して… 『…ッ』 胸ぐらを掴んだまま、怒鳴りながら壁に打ちつける。 『それでも、尊がお前について行ったのは、こんな酷い目にあっても、それでも…お前に遊んで貰いたいって…会えなくなるのは嫌だって…、…純粋にお前のことが好きだったんだ!!』 必死にお前のあとをついていって… 嫌われないように頑張って… 『……』 『そんな、尊の想いを…お前は踏みにじった…』 優志は俯き…怒りと悔しさ悲しさで声は低くなり… 『赦さない…絶対に、俺はお前を赦さない…』 カッと睨みつけ… 優志は袋から護符を取り出し構える。 怒りは集中力を最高に高める。 『ッ…やめ、』 殺気を感じて怯える柚木… 『優志さん…やめて!』 尊も優志の本気を感じて、腕にすがり止めるが…     

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