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第149話

『……我の守護するもの…名を、東洞尊…其の者にまつわる事柄…全てにおいて…名、柚木航平…我の許可なく守護者領域に立ち入る事を禁ず…『人祓いの法』…最高範囲結界、発ッ!!』 怒りのまま術を発動させた… 『……ッ』 符を額に押し付けられ、直接結界を発動された柚木は一瞬で気を失う。 人(魔)祓いの法… 昔は人に用いていたが、現在はタチの悪い霊や妖魔を遠ざけるために使う結界術… かけられた者は、対象に近づこうとしても道に迷い辿りつけなくなってしまうという。 それが、どれだけ通い慣れた場所でも…どんな手段を用いても…辿りつけない… 強力な結界術… そのため… 無闇に一般人相手にこの結界術を使ってはいけない… 現代においては禁忌となっている術。 しかし、今回ばかりは…許せなかった。 あいつが尊にしたこと全部…禁忌を破ってでも… 絶対に許すことは出来ない。 『もうこれで…柚木は尊に近付くことは出来ない…』 『優志さん…なんで…ぅ、っ』 未だ、柚木が諸悪の根源だと理解していない尊は… 涙をこぼしながら優志に問うが… 『尊…帰ろう』 そっと服を羽織らせ… 涙を流す尊を抱き寄せ宥める… こんな奴の為に泣くことは無い… 尊に辛い思いを味合わせた… 最悪の男…それが、柚木航平…。     

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