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第155話
国近さん…
エッチな妄想ってどんなことなんだろ…
国近さんに抱きしめてもらいたい…
国近さんに…キスしてもらいたい…
温かいオーラに包まれていたい…
そういうこと…?
自分の中心を包み…
大好きな人を想う…。
けれど…
「……国近さん、…っ…やっぱりできない…なんで?…僕は、大人になれないの…?」
刺激してもソコは、やはり反応しない…
悔しくて涙が出そうになる。
「でも、なりたい…大人になって、国近さんと並びたい…国近さんに、息子みたいなんて言われたくないから…」
ちゃんとした大人に…
「……でも、どうやったら…、分からない…全然分からない」
誰にも相談出来ず…劣等感に苛まれ続ける。
「っ…、」
涙をぬぐい…ふと思う。
「……、国近さんに…相談したら、助けてくれるかな?…でもこんなこと…」
真剣に悩んでいることだから…
国近さんが教えてくれるかもしれない。
「けど、どういうふうに相談したらいいか分からない…」
だけど、一人ではどうしていいか分からない…
その思考がエンドレスで…
「…ううん、今は考えないでいよう…どうにもならないことだから…」
ちゃんとした大人になれなくても、今は仕方ない…
仕方ないから…
そう、無理矢理自分を納得させるしかない尊だった。
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