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第182話
聞くに耐えない内容だったが、東洞はそんな仕打ちを一般の人間から受けているにも関わらず、屋敷に引きこもらず、傷つくことを覚悟の上で、一般の世界へ出てきて、一般人の中で普通に生きようと頑張っている。
そんな姿は、若いながらに凄いと感心すらしている。
担当になった縁もあり、東洞が一般の世界でやっていけるよう、最大限のサポートをしていくつもりだ…
しかし…
まさか、あんな内容のことを教えることになるとは…
俺はそれで今悩んでいる…
いや、東洞のことで悩むことは沢山あるが…
仕事以外で…
昔のイジメのせいで、射精が出来なくなっていた東洞を…この手で扱いてイかせてやった…
それから…
あのときの…東洞の表情が忘れられなくなってしまった。
特に…東洞は、俺の目を覗きこんで話す癖がある。
瞳を重ねていると…
吐息つく東洞の顔が掠めて…
「はぁ…」
バカか、俺は…
同僚の男、しかも担当した新人に欲情する奴が何処にいる…
大きなため息がでる。
欲情か…
しばらくこんな感覚は忘れていた筈が…
男だということを忘れて…
思わずキスをしてしまうくらい…
普段とは違って…
あのときの東洞は…本当に綺麗で、妖艶に見えた…。
はぁ…
なんとかリセットしなくては…
東洞も、あんなことをしたから少し気まずくなるのかと思ったがそんなこともなく、いつものように無邪気に懐いてくる。
担当だから毎日顔を合わせるから
逃げるわけにもいかず…
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