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第184話
そして今日も…
「国近さん!おはようございます」
「あぁ、おはよう」
極力目を合わせないように、しかし自然に挨拶を交わす。
「今日も仕事頑張りましょうね!」
「そうだな、お前はちゃんと仕事に集中しろよ」
「はい!」
東洞は明るく素直で可愛い。
霊やら、精神発達遅滞のせいで仕事は遅いが、彼なりに一生懸命頑張っている。
だから、無下にはしたくない。
そんなとき、年に何回かある出張の依頼が来る。
一週間ほど他県へ遠征するため、独身の俺が引き受けることが多かった。
今回も、俺が出張を引き受けることにした。
東洞の担当中だが、出張の間は同僚に任せて行くことにする。
一週間離れれば、気持ちも整理出来る筈だから…
その事を東洞にも伝える。
「え、出張?いつから…」
案の定不安そうな東洞。
「来週一週間は出張だから」
「来週、一週間も…」
「大丈夫、俺がいなくても、いつも通りやればできるから」
「うん…あ、はい」
ショックだったのか表情を落とし…返事も曖昧になる。
「あと、俺の留守の間は、山岸に頼んであるから…」
「え、」
「山岸!」
そう、離れたデスクに座る青年に声をかける。
「はーい」
のんびりと返事をかえす山岸。
〜〜〜〜〜〜
リアクションなど下さる方ありがとうございます。
昨日更新分の183話が182話と内容が被っていた様なので183話を削除し、新たに続きの184話を更新しました。183話は無くなりますが、ストーリー上は大丈夫です。すみませんでした。
悠希乃諒。
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