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第188話

「恋人は好きな人同士がなるって本には書いてあります、僕は山岸さんのことあまり知らないし恋人にはなれません、それに男同士ですし…」 「ふっそんな真面目に…つか、ひとつ間違ってるぜ、男同士だから恋人になれないわけじゃないし…」 生真面目に答える東洞に吹き出して笑う山岸。 「男同士でも恋人になれるんですか?」 「なれるさ、もちろん」 「…キスしたり?」 恋人、好き同士はキスする認識で、つい聞いてしまう。 「あぁ、男同士だろうが女同士だろうが男女だろうが好きなやつと恋人同士になれるんだよ」 「なれる…」 「お前、国さん好きなくせに、男の恋人持ったことないのか?」 「恋人は男と女がなるものって前提で本に書いてあったから…」 「ははっ、なるほどな!実践ゼロなのか、これはお持ち帰りって訳には行かないかー」 「?」 「じゃ、俺で練習すればいい、国さんと恋人になれるかはさておき、恋人同士ですることも知らなかったら到底恋人同士になんかなれないぞ」 「……恋人同士がすること、デート、キスとかSEX…愛し合う」 本で読んだことを呟く。 「なんだ、知っているのか、男同士でも出来るの知ってるか?」 「……」 「男同士のSEXはケツを使うんだよ」 そう、尻を撫でる山岸。 「……っ」 ぞくっとして固まる。 あの日、あの人たちも… 『ケツにぶち込んでやる』 そう言って…僕に…     

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