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第207話
国近さんのオーラを感じたい…
触れてくれたら自然と国近さんのオーラが流れ込んでくるから触れて欲しい。
家に来てくれたら…
しかし、返事は…
「え?今日はダメだ、用があるし」
優志と飲む約束をしている。
「なら、いつがいいですか?またうちに来て欲しいです…」
「うーん、しばらくは遠慮しておくよ」
また変な気を起こしたらいけない、その為にもプライベートで東洞と2人きりにならない方がいいから…
むやみに約束をしないようにはぐらかす。
「…、なんでですか?うちに来たくない?」
悲しくなって聞き返すが…。
「まあ、ちょっと用事もあるし…」
「……わかりました、…っ」
やっぱり断られた…
我慢していたが、俯いた瞬間に涙が溢れ、止まらなくなる。
「っ、東洞?…どうしたんだ、」
「…なんでも、ないです」
すぐ涙を拭うが…ポロポロと落ちていく雫。
「なんでもないって、何で泣いてるんだよ」
「すみません、気にしないでください、」
「そう言われても気になるだろう」
「なんか、胸が苦しくなって…」
「え、大丈夫か?霊関係か?残業はいいから、もう帰れ」
それを聞き慌てたように退社を進める。
「違います、大丈夫です…国近さんのことを考えたら苦しくなって…」
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