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第225話

東洞が眠ってしばらく経ち、起き上がる国近、より冷静になって考えてしまう。 やってしまった……。 後輩に…男相手に… 優志に知られたら絶対殺される。 東洞が望んだからと言って…半ば拒否出来ない状況下だったのも確かで… 物凄い罪悪感が… 「……」 傍で布団に埋れ、すやすやと安心しきって眠る東洞を見て… ため息をついてしまう。 「だいたい、こいつが可愛い過ぎるのが悪い」 あんなに求められたら… さすがの俺でも… そう髪を撫でてやる。 すると、 「ん、…くにちか、さん」 ちいさな寝言。 「…ふ、責任、とならいといけないな…」 まあ、過去のトラウマは払拭されたんじゃないだろうか… けれど、本当に良かったのか、こいつはやはり、俺のオーラに惑わされているだけなんじゃないだろうか… もし、俺からオーラが無くなったら… こいつの興味も失せるんだろうか… そうだとすれば、少し虚しい気持ちにもなるが… 「……」 それならそれで、元の鞘に戻るだけだ… こんな若いヤツに好かれること自体が幻想のようなものなのかも知れないんだから…。 とりとめない考えが頭を巡る中、眠る東洞にそっと布団をかけ直し、自宅へと帰っていく。

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