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第235話
東洞の家のように結界がないから、もしかしたら幽霊が入ってきているかもしれない。
「はい、室内にはいませんね、とても清浄な場所になってます、国近さんのオーラが影響してるのかも」
「そうか、とりあえずお前は優志に電話しとけよ」
忘れているようなので電話を促す。
「はい…」
電話をかけ始めた東洞、その間に洗濯物などを片付ける。戻ってくると…
「これテレビですよね、いいなぁ」
電話を終えた東洞は今度はテレビに興味が湧いたようで確かめに行っている。
「なんでお前の家にはテレビが無いんだ?」
「元々アンテナが繋がってなくて…多分余計な情報を見れないようにするため、だと思います」
「まあ、優志もお前を外に出したくないみたいだったからな」
再びソファに二人で座り、話を続ける。
「僕は色々知りたいのに」
「お前を穢したくないんだろう、難しいよな」
「はい…」
「東洞、その、俺としたことで何かお前の身体にマイナスになることはないのか?」
「したこと?あ、SEXのことですか?」
「あぁ」
「大丈夫です、むしろ身体が浄化されたように感じました」
「そうなのか?」
「はい、国近さんのオーラは本当に凄いです、禊をするより何倍も、だから次の日は身体が凄く軽くて、僕もびっくりしました」
「そうか、…それならいいんだ」
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