238 / 300
第239話
あまり呼ばない下の名前を耳元で囁いて…まっすぐ見つめるその可愛い青年の髪を撫で…
「はい」
「愛してる」
そう囁いて頭を寄せて再び口づける。
数回、角度を変えながら甘いキスを続けて…
「…っふ、ん、ハァ、」
温かいオーラが流れ込んできて…熱い吐息が合間に漏れる。
愛されている、恋人になれたことを実感すると、瞳からまた涙が零れおちる。
「あまり泣くな、優志に泣かせたと思われる」
「はい、すみません。嬉しくて胸がいっぱいで…」
涙をぬぐいながら微笑む尊。
「こんなおっさんに…本当に変わり者だなお前は」
「ふふ、暖かい、すごく幸せです」
「…ふ、良かったな」
可愛い、か細い身体を抱き寄せて、二人だけの時を過ごしていくのだった。
ともだちにシェアしよう!