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第240話

その後、しばらく話をして約束通り、1時間で尊を送って行く。 玄関で待ちかねていた優志に送り届ける。 「優志、約束は守ったから」 「あぁ、尊、害になることはしてないだろうな?」 「大丈夫です!国近さんち、とても清浄な場所でしたよ、あ、国近さん上がって行きませんか?」 「尊、」 やめろと言わんばかりに名前を呼んで制止する優志。 「明日も仕事だし今日は帰るよ、東洞はしっかり休めよ」 これ以上、優志の気を逆撫でない為にも今日は帰ることにする。 「はい、じゃまた明日、おやすみなさい」 「あぁ、おやすみ」 「行くぞ」 優志が尊を部屋に促すが… 「優志、ちょっといいか」 それを割って声をかける。 「なんだ?」 「東洞についてなんだが、」 尊が部屋に入って行ったのを確認して話し始める。 「尊がどうかしたのか?」 「おそらく俺のオーラ目当てなんだろうが、よく抱きついてくるんだ、俺はどう対処したらいい?」 優志の反応を探る為、純粋な尊について対応を直接聞いてみる。 「…お前のオーラは倉橋先生もお墨付きだ、尊が触れたくなるのも無理はない、害はないから、お前が嫌でなければそのくらいのスキンシップはしてやってくれ」 「驚いた、突き放せと言われるものだと、」 思わぬ答えが返ってきて驚く。     

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