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第258話

「まず私どもが先陣を切り、式を飛ばし、浮遊霊を払いながら入ります続いて、国近さん、部屋のこの場所に座り、オーラを展開してください」 「はい」 「尊くんは私のすぐ後ろ、国近さんの横に位置取り、国近さんのオーラが展開できたら、結界を解印、 時量師神(ときはかしのかみ)の降霊をお願いします」 「はい」 「神って、大丈夫なのか?」 確か尊の父親は神霊の降霊中に亡くなったんじゃ… 「大丈夫です、 時量師神(ときはかしのかみ)はそれほど高位の神様ではないので、大丈夫ですよ」 「尊くん、今回は結界師がいない状態での神霊の降霊だけど、尊くんのことは全力で私たちが守るから降霊に集中してくださいね」 「はい、お願いします」 「降霊後、数秒、数分で尊くんは意識を失います、国近さんは、すぐに場にオーラを広げた要領で尊くんの身体に手をかざし尊くんの身体を浄化してください」 「意識を失うって、大丈夫じゃないだろう…!?」 あまりにさらっと言う倉橋に驚いてしまうが… 「国近さん、これが 霊媒師(ぼく)の戦い方なんです、大丈夫です国近さんが居れば僕の身体はその場ですぐ浄化できるから、出来たら手じゃなくて、口から、お願いします」 「口から…」 「直接、息を吹き込んでください」 「…あぁ、お前が助かるなら何でもする」 「ありがとう国近さん」 そう、無邪気に笑う尊。    「隙をみて優志を取り戻し、全員で脱出しましょう」 「はい」 「指揮は私がしますのでこの手はずで」 そうして、優志を救い出すべく陰陽師の倉橋、助手二人、尊と俺、国近で柚木の家に乗り込むことになった。 妖魔退治のプロである倉橋が来たことで、随分心強くなった、囚われている優志を無事救い出し、優志に謝らなければ…。

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