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第281話
尊は出てくる白濁とした液を啜りあげて、全て呑み込んだ…
「ハァ、すまない」
射精の余韻を感じ、心地いい脱力感に身体が支配されながらも、口の中に出してしまったことを悔いる。
「謝らないでください、さっき啓介さんもしてくれたじゃないですか」
「…たける」
そっと名前を呼んで、膝をつく尊を抱きしめる。
「…啓介さん?」
「ありがとう」
こんなオヤジに夢を見させてくれて…
心からの感謝を伝え、浴室を後にする。
そして、帰る支度を整えて、尊の部屋を覗く。
「あ、啓介さん」
「そろそろ、な」
帰らないと…
「はい、寂しいけど、また明日会社で、」
寝間着姿の尊…
「あぁ、綺麗な黒髪だったのに、すまないな」
尊の長い髪は真っ白になっていて、神降ろしの壮絶さをうかがわされる。
「え?啓介さんのせいじゃないですよ」
「尊、」
「それに、そのうちまた黒くなりますから大丈夫です」
「……」
俺は、尊の命を奪いかけた…
そばにいてはいけないんだ。
「啓介さん、気にしないで」
すると、両手で頬に触れながら、柔らかく微笑む。
「たける」
「大好き」
そっと尊から口づけ…。
本当に、これが最後…
そう思うと堪らなくなる。
「たける、愛してる」
ぎゅっと細身の身体を抱きしめて…耳元で囁き、キスを交わす。
「ん、っふ、ハァ…」
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