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本文20

○寝室 音愛(ね、眠れない……っ)  同じベッドに寝ている音愛と天。  天は仰向けでくうくう眠っている。  音愛は天に背中を向け膝を曲げ小さくなっている。  天が唸りながら寝返りをうち音愛の身体の上に天の腕が乗る。  その腕を退かそうとするが寝ぼけた天に手をぎゅっと握られ、そのまま身体ごと引き寄せられてしまう。  背中から抱きしめられる格好となり、ドキドキしすぎて目がまわりそうな音愛。 音愛(どうしよう……このままじゃ、また……)  パニック症候群の症状が出るのでは? と不安になりぎゅっと目を閉じるが、ドキドキするだけで過呼吸や意識消失には至らず、それを不思議に思う音愛。 音愛(あれ? ドキドキするけどなんともない)  ホッとして良かったと胸を撫で下ろす。   音愛(天さんの手……あったかい)  背中で天の鼓動を感じ、握られた手の温もりに安堵し、だんだんと眠りにおちていく音愛。

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