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○天の自宅アパート  六畳ワンルーム。  ベッド、パソコン、ゲーム機器、実況マイクなどが置かれ、ラックに服がかかっている。  ふたりともベッドの縁に背中を預け床に座っている。 天 「狭くてビックリした?」 音愛「(キョロキョロしながら)いえ。でも仕事部屋はマンションなのに……」 天 「ここが俺の出発地点だから、音愛ちゃんに見せたかったんだ」 音愛(出発地点?) 天 「この部屋で実況始めたばっかの時は、再生回数も全然伸びなくて、二年くらい経って貯金も底をついて……」  音愛の顔を覗きこむようにしながら 天 「そん時に音愛ちゃんの歌、聴いたんだ」 音愛「えっ?」

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