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番外編 はじめてのママ友

よし、頑張るぞ! 自分を鼓舞して座敷に入った。 「はじめまして未知さん。僕は縣ナオ………」 何事もまずは挨拶からっていうし、元気に挨拶をした。でもすぐにやってしまっと、後悔する羽目に。 「起こしてごめんなさい。寝てたよね?」 「いえ、大丈夫です。僕の方こそこんな格好ですみません………」 敷きっぱなしになっていた布団に未知さんは横になっていた。相当具合が悪いのか顔は真っ青だった。 よろよろとゆっくりと起き上がると、 「ナオさんはじめまして。卯月未知です」 にこっと優しく微笑みながら自己紹介をしてくれた。 髪は栗色でサラサラ。 女の子と見間違えるくらい、顔がちっちゃくてすごく可愛い。 肌も白くてすべすべ。 同じ男とは到底思えないくらいめっちゃ綺麗な男性に、しばしぼぉーとして見惚れてしまった。 「僕の顔になにか付いてる?」 怪訝そうな声にはっと我に返った。

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