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03
〇自宅・縁側
雪弌が小さな庭を眺めている。縁側から
華奢な足を垂らしプラプラさせる。
〇(回想始め)半年前の自宅・縁側
雪が降っている。
猫姿の雪弌を撫でる洸龍の手。
彼の寂しそうな横顔。
洸龍「お前も独りなのか?」
雪弌、じっと洸龍を見つめる。
(回想終わり)
〇現在の自宅・縁側。
雪弌の頭を洸龍が撫でる。
雪弌「(見上げ)遅い」
洸龍「暑くないのか?」
洸龍が手に持っていたペットボトルの
麦茶を、雪弌の頬に当てる。
雪弌「暑さ寒さはこの体に関係ないからな。
それにもうすぐ夏も終わる」
洸龍「便利なことで」
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