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薄暗い部屋。
出窓付近は月明りで明るい。
雪弌が洸龍をしっかりと見据える。
雪弌「お人よしなのか、ただの阿呆なのか」
洸龍「阿呆は余計だ」
雪弌「自分で努力して得たものを易々と手放そ
うなんて阿呆の考えることだ」
洸龍、すっくと立ちあがる。
洸龍「手放さなくていいのならそうしたい!」
雪弌「(オフ)ウソつき、
それにお前は弱虫だ」
雪弌は怒りを隠さない。
雪弌「逃げてばかりの偽善者に
なるつもりか? 資格だの何だのと!
私がどんな気持ちでお前に抱かれて
いるのか考えもしないのだろう!」
雪弌、立ち上がる。
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