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   立ったまま向き合う、雪弌と洸龍。 雪弌「最初、お前がこの家に来た時は驚いた」 〇(回想)自宅・縁側    君江の葬式が終わり、弔問客も全て帰っ    た頃、雪弌が縁側で座っている。    庭に立ち入る洸龍。 雪弌N「ここに来たばかりのお前は私の事が見 えていなくて」    不思議と雪弌の隣に座る洸龍。 洸龍「……静かだ」    何気に置いた手が、雪弌の手に重なる。 雪弌M「……あたたかい」    ふんわり微笑み、そっと洸龍の唇にキス    をする。    急に姿を現した雪弌に驚く洸龍。    × × ×    洸龍、怪我をした化け狸の治療に、 難しい顔をする。    その様子を見ている雪弌。    洸龍の顔を怖がって泣く化け狸。    洸龍の後頭部をぺしと叩く雪弌。    化け狸、それを見て笑う。    × × ×    托鉢坊の格好をした妖怪。    猟師の罠で足を怪我をして、洸龍の治療    を受けている。    治療を終え、頭の笠を取って お礼をする。    托鉢坊の一つ目に驚く洸龍。    それを見て笑う雪弌。 〇(回想終わり)

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