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ベリアルのプレゼント《13》

後ろの蕾を撫でられ、解されれば、最初の頃は痛みしか感じなかった場所は、それだけで快楽が生まれる。 くちゅりと濡れた音を立てて後ろを掻き回されれば、堪らずベリアル様に縋り付く。 その時。 -リン- 高く澄んだ音が、何処からか響いてくる。 -リン- 音が、近づいてくる。 魂の奥底に染み入る様な、 懐かしさが胸を満たしていく。 この感じ、知っている。 何処かで鈴が鳴っている。 何故だか無性に、音の鳴る方へ行きたい。 「何を考えているのです?」 「あっ」 ペニスをゆるゆると扱かれて意識を引き戻される。 「この私を目の前にして、他の事を考える等…」 「も、申し訳ありませんっ」 「お仕置きが必要ですね」 愉しげに笑うベリアル様に、これから施されるお仕置きに、ただ震える。 怯えとも、期待ともつかない震えに苛まれる。 鈴の音が遠のいていく。 いつしか鈴の事等忘れ、私の意識は快楽の海に沈んでいった。 鈴の音は、もう聞こえなかった。

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