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ベリアルのプレゼント《15》
「ラルドさんの事も…」
「ああ、あれはオマケだ」
「オマケ?」
きょとんと見上げると、ベリアル様が綺麗なお顔で微笑む。
「あの庭園はルノア、お前にやろう」
「えっ!?」
ベリアル様の口から出た信じられない言葉に、目を丸くする。
「仕事に必要なものは採取させて貰うが、庭師を好きに使って花を植えるなり愛でるなり好きにするが良い」
「あんなに立派な庭園を、私に…?」
「好きなのでしょう?花が。私は仕事以外で花等興味もない」
あんなに素敵なお庭を私が好きにお手入れして良いなんて、まるで夢の様な話だ。
沢山のお花達に囲まれて、今も充分幸せなのに、ベリアル様は私にあの庭園を任せてくれると言っているのだ。
けれど、はっと我に返り、慌てて首を横に振る。
「だ、だめですっ!あんなに立派なベリアル様の庭園を私が頂いてしまうなんて、そんな事できませんっ!」
今だって、充分すぎる位に自由にさせて頂いているのに、大事なお庭まで頂いてしまっては申し訳なさすぎる。
大天使様でさえ、こんなに立派な庭園を所有している方はいないのだから。
私の様な下級天使には勿体ないなんてものではない。
慌てて首を横に振る私の様子に、ベリアル様は意地悪そうににやりと笑った。
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